コツを教えて!はじめに&子宮捻転編 |
子宮捻転の整復には様々な方法があります。手で胎子を回転させる方法、整復棒を用いる方法、母牛を回転させる方法などです。僕は整復棒で治せなければ外で母牛を回転させます。しかし旦那さんが不在だと困ってしまいます。大概は近所の農家さんを呼んでもらえますが、地域の特殊な事情で今日はどうしても人を呼べない、なんてこともあります。これはどの疾病においても言える事ですが、治療の引き出し(選択肢)は多ければ多いほど良いです。それぞれの症例と現場状況にフィットした治療を提案・選択する事ができます。また、教科書には書いていないその治療を実現するための“コツ”を獣医師ごとに持っています。機会があるごとに自身の周りにいる獣医師に聞いてみてください。そんな“コツ”を代わりに聞いてご紹介する企画です。
第一回目は宗谷中部家畜診療所のH獣医師。子宮捻転の母体回転法の中でも“歩み板(仮設用の通路や作業床に架け渡す板)”を使った整復のプロフェッショナルです。さて、どんなコツがあるのでしょうか?
『車やトラクターを入れるスペースを考えて牛を倒します。左方捻転であれば牛の左側を下にして寝かせます。4〜5mの歩み板を腹部に設置し、根本を車で踏んで固定します。ここを車で押さえても子牛が死ぬ事はありません。胎子を固定して母牛だけを回すイメージです。“コツ”は、“牛を回転させ終わった後も胎子を固定している板が腹部を圧迫できる位置に設置すること”です。牛を回転させる際はトラクターで出来るだけゆっくり行います。』




治る時は一回の処置で治ります。治らなければ帝王切開等他の方法を検討します。今回の症例は処置前は胎子を触知出来ない程、雑巾絞りの様に捻じれていたそうですが、歩み板にて無事に整復。子宮外口は手のひら大に開口。『経過観察にしたところ自然分娩したので嬉しかった』との事です。
H獣医師、たいへんな時に写真も撮ってくださりありがとうございました!農家さんもいつも治療へのご協力ありがとうございます!

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