バーチャル往診随行:子牛に経口カテーテル編(追記有り) |
73日齢のホルスタイン種雌子牛が左膁部膨隆し初診。カテーテルにてルーメンガス抜去。同日夕方にも再度ルーメンガス抜去。配合投与を止め、ガスが貯留することなく経過。第4病日の夕方に配合投与を再開。第5病日の朝の投与時は正常な腹囲だったものの、その後ルーメンにガスが貯留し再診となりました。さぁ、往診に向かいましょう。
伏臥を好み活気は無いですが、起立は容易で、便は正常。ルーメンにガスは溜まっているものの、まん丸に膨れ上がっているわけでは無く、呼吸不全になる程ではありません。『第一胃瘻管形成術』も視野に入れましたが、その他種々の理由も含め外科的処置は行わないことになりました。カテーテルでルーメンガスを抜きましょう。親牛の『経口投与』は以前ご紹介しましたが、同じオーラルクロスは子牛には入りません。チューブだけ挿入しようにも、奥歯で噛まれて穴が空いてしまいます。口を開けたままにする道具が必要です。

塩ビ管や、経口投与のボトルの緑色の部分を口に入れて使っている職員もいます。私はホームセンターで購入したT字の塩ビ管に穴を開けて使用しています。


口角の上下ともに歯の無い箇所に指を入れると牛は口を開けてくれるので、穴を開けたT字の塩ビ管を挿入

耳の後ろにヒモ(常に車にあるので包帯を使っています)を回して固定

途中バランスを崩して伏臥してしまいましたが、右下伏臥に姿勢を整えてカテーテルをどこまで入れれば第一胃に届くか確認

肺の音が少し悪いので肺炎に効く持続性の抗生物質、ESE2mL、ネオアスPを投与。ネオアスPを2日分薬治し、3日後再診予定にしました。配合を食べなければガスは貯まらないことが分かりましたので、調子が悪くなる前の投与量を確認、その1/10量からスタートし、1週間毎に増給していくことにしました(根拠は無いです。親牛の増給は3日に1Kgと習いましたが、子牛はどうするのが最善でしょうか。他の牛に比べて痩せてもいませんし、早期にたくさん与える事よりも、ガスを溜めない事に重きを置きました)。無事に鼓脹が落ち着きますように。
農家さんが撮影してくれた動画を元に投稿を作成しました。ご協力ありがとうございました!

2024.12.12追記:H獣医師も同じものを作ってくれました。しかも百均の自転車コーナーで見つけたバンド付きで使い易そうです。穴の細工も仕事が綺麗で流石です!

