バーチャル往診随行:側頭位編 |
23時31分。『分娩だが子牛の頭が無くてどうしても治せない』と往診依頼がありました。さあ、急いで往診に向かいましょう。
側頭位は整復が大変な事も多い胎子の失位のひとつです。丸腰で行ってはたして整復できるか正直不安です。整復出来ない場合、胎子が生存していれば帝王切開、死亡していれば切胎が選択肢です。

通り道に診療所があるので、万が一帝王切開になっても良い様に子宮鉗子とバリカンを持って行く事にしましょう。おっといけない、診療所を通り過ぎました。暗いのもありますが起きて数分、まだ寝ぼけているのかもしれません。事故でも起こせば到着できずに迷惑をかけてしまいますから、改めて気を引き締めて安全運転で向かいます。キツネや鹿がたくさんいました。
農場に無事到着。どのくらいの大きさの胎子か、それを経腟分娩できるだけの産道の広さがあるかを想定したいので、胎子の品種と分娩予定日、母牛の産次数を確認。加えて今回は、側頭位のまま過度の牽引をしていると整復が極めて困難になりますから、その有無を確認。ちょうど分娩予定日で、牽引は全くしておらず、4産目との事。直ぐにホーリンとプラニパートを投与し、『難産のコツ編』でお話しした様にブローサポートを入れていきます。胎子の片側から入れ始め、ホースの位置をずらしながら胎子の周りをぐるっと一周、胎子と子宮の間に粘滑液を入れて行きます。すると、外陰部から胎子の両前肢が前菅(中手骨)まで出ていてホースを持つ手を挿入するのも少しきつい程でしたが、産道内部がリラックスして広がり、胎子の耳を触る様になりました。『この距離感で耳を触れるなら整復できるな』と気持ちが少し落ち着いて来ました。より奥へ手を挿入し、胎子の前歯で産道を傷付けることの無いよう意識しながら頭部を整復。産道も十分に開いたので、牽引し無事に出生しました。もう一子いないか、産道に傷が無いか確認。子宮収縮させるためにオキシトシンを投与しようと思いましたが『子牛が飲む分これから搾る』との事でしたので搾乳直前に注射してもらう様にお渡ししました。私は夜中に働くと次の日頭が回転しなくなってしまいますが、農家さんの日々の取組みには頭が下がります。今日も診療への立ち会いのご協力、ありがとうございました!

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