バーチャル往診随行:肺エコー検査をしよう編 |
101日齢のホルスタイン種雌牛が咳をするとの事で初診。抗生物質、ビタミン剤、NSAIDsを投与、薬治していた個体の2診目です。さあ、往診に向かいましょう。

心臓と肺の位置を頭に入れた上で、胸部にアルコールをスプレーし、プローブを当てると簡単に描写できます。正常な肺の実質は超音波で見れないので胸膜から出ているアーチファクトを使って肺の状況を評価します。まず胸膜を確認する事が肺エコーの基本です。そして正常な肺であればAライン(胸膜から等間隔で高輝度に見える像で胸膜下に空気が存在する事を示す)とラングスライディングが見えます。異常になると複数本のBライン、帯状Bライン、コンソリデーションが見えます。医師による分かり易い解説動画のリンクをしばらく貼っておきます。①(14分)だけでも良いのでこの機会に是非↓
①https://www.youtube.com/watch
②https://www.youtube.com/watch
お恥ずかしながら、肺の病態をきちんと評価できないまま、20年以上も仕事をして来てしまいました。私の肺炎治療のゴールは『臨床症状が無くなる事』でしたが、先月、診療所の獣医師が見せてくれたNOSAIかごしまの先生の講演資料を見て感銘を受けました。再発やその後の増体にまで目を向けていたからです。資料に習って早速肺エコーを開始しました。まだ30頭しか診れていませんし、治療方法の見直し、その結果の検討も含めて自分の診療に落とし込むには期間がかかりそうですが、今までとは違う景色を見れそうな予感にワクワクしています。
写真は農家さんが撮ってくださいました。いつも診療立ち会いへのご協力をありがとうございます!

(枝幸町)
